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設計屋が古都鎌倉に古民家を購入。
敢行されるリノベーション(古家再生)の顛末はいかに?
果たして「餅は餅屋」と言い切れるか・・・?

家:http://m-atelier.jp/
別:http://m-atelier.jugem.jp/
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■お次は屋根
状の屋根材は平屋部分が日本瓦、2階と縁側部が亜鉛鉄板瓦棒葺き。
漏水こそしていませんが、相当なダメージあり。
どちらもこれから先、10年20年の耐久性はありません。

これらのチグハグな材料を一掃して、ガルバリウムの縦ハゼ葺きにします。

「おいおい、建て替えたほうが安いんじゃないの?」
なんて声が聞こえてきそうですが、いえいえ、そんなことないですよ。
理解と技術のある職人と古モノ好きの設計屋が知恵を絞れば意外となんとかなるモンです。
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こちら↓は縁側部分、既存の亜鉛鉄板屋根。
もちろん漏水はないし、下地もガッチリしています。
ただし断熱材はなし。
で、考えた納まりは既存の上に垂木を組んで、そのすき間にグラスウールを充填。
で、構造合板+アスファルトルーフィング+ガルバリウム鋼板張り。
もちろん模範回答とは言えませんが、断熱や防音など居住性は向上すると思います。
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「おいおい、そりゃないよ」なんて思う人、ノベーションには向きません。
そこでできる範囲の最良の方法を考えるのがリノベーション。
決して模範回答である必要はありません。
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posted by ミヤタカズヒコ | 00:28 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■梅雨だって・・・
ちぼち屋根下地の張り替えです・・・。

古い瓦や亜鉛鉄板の下には薄い野地板だけが頼りなげに張ってありました。
まぁ、50年前の古家です。
よく頑張ったと思います。

今回は構造合板を張って、その上にアスファルトルーフィング敷き。
当然水平耐力も向上します。
グラスウールは室内側から天井裏に充填。
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で、雨の日はこんなことを・・・。
床組材に油性防蟻・防腐材の塗布。
これくらいのお手伝いは私にもできます。
ヒノキに防腐剤を塗っておけば、今後も安心。
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で、乾いたら床組のはじまり・・・。
こうなると早いです・・・と思います。

大引き↓
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根太↓
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posted by ミヤタカズヒコ | 21:54 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■耐震補強・・・
い真壁の建物は、ほとんどの場合耐力壁が極端に少ないのです。

つまり地震に対して踏ん張りが利かない。
ここでの細かい説明は省きますが、我が家もしかり・・・でした。

で、耐震補強。

手法としては柱間に筋違いを入れ込むか、構造用合板を貼り込むか・・・。
リノベーションの場合、後者のほうが仕事は楽。
おまけに断然強い。

というわけで、今回も構造用合板を貼り込みます。
要領は、東西南北、X軸Y軸ともにバランスよく配置。
このへんは若輩者の私なんぞよりも棟梁の意見を尊重します。

こんな感じ↓。
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posted by ミヤタカズヒコ | 23:02 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■コンクリート打設
うやくコンクリート(耐圧板)の打設です。

打設前はこんな↓感じ。
防湿フィルムとスタイロフォームを敷いて、基礎にアンカーした差し金とワイヤーメッシュを結束して・・・。
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まぁ、基礎屋+型枠屋+鉄筋屋に仕事を発注すればもっとしっかりした状態なんでしょうが、木造2階建住宅の補強にはこれで十分と判断。
(予算的にも・・・)
ここまで全部、工務店の大工が施工してくれました。
器用な大工さんに感謝!
(職種を増やさないと工事費は比較的安くなります)

こちら↓はポンプ車からのコンクリート圧送風景。
車が敷地前面まで侵入できないので、距離にして50mの圧送です。
計8台のミキサー車で12立米の生コンを打設。
そこそこのボリュームになりました。
ちなみに生コンの種類は「21-18-20 N」って感じ。
(呼び強度21-スランプ値18-粗骨材の最大寸法20の普通ポルトランドセメントの意)
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なんか在来木造の基礎としては違和感がある景色↓です。
しかし補強工事の場合、今できる最大の処置をいかに低予算で実行するか・・・。
その辺は設計者の裁量です。
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次は屋根かな・・・?

まだまだつづく・・・
posted by ミヤタカズヒコ | 08:56 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■詳細 その2
のレベル修正が完了しました。

なんと最大90mmの沈下・・・。

柱の下の土台の下に木片が挟まっていますよね?
これが沈下していた寸法・・・。
すごいでしょ。


基礎と土台の間に型枠を組んでコンクリートを流し込んで左官で押さえた様子。


一般的に縁側の下は通気を良くするために束で土台を支持しますが、今回の縁側部は室内扱いとなるために、しっかりとコンクリート基礎を立ち上げて、耐圧板で上屋の荷重を受けるようにします。


次は防湿フィルムと断熱材を敷いて、基礎に差し筋をしたらコンクリート打ち。
まだまだ先は長いぞっ。


posted by ミヤタカズヒコ | 15:43 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■何事も足元が肝心
事も足元が肝心です。

で、我が家の足元は・・・。
築50年+8年間無人ということもあって随分ガタがきていたので、土台はすべてヒノキに交換。
上屋をジャッキアップしながらの地味な作業は、かなり手間を要します。
土台の下の基礎はというと、既存の基礎の耐力はまったく期待できないので、耐圧板的な効力を期待して基礎天端合わせでスラブを打設しようと思います。
こんな感じ↓。


もちろんすべての既存基礎に差し筋をしてスラブの一体化を期待しつつ・・・。

ダブルスキン(二重外壁)にすることはオーバースペックだし、高額な基礎の補強や打ち増しは今回は無意味と判断。

また、木造住宅の最重要課題のひとつである通気。
これは床下から二重壁の内側を通って内気が天井裏に抜けるように下地を組みます。
きわ根太を設けない床組です。
そうすれば、腐敗や湿気の心配もないでしょう。
これって目には見えない仕組みですが、確実に格段に居住性は変わってきます。

まぁ、今回の工法が模範解答だとは言い切れませんが、極力コストを抑えて必要な耐震性と居住性を確保するには十分な考え方だと思います。

コンクリート打設は5月26日予定。
文字で記すとややこしい話ですが、もしも実際の現場を見学したい方がいましたら、いつでも歓迎しますよ。

馴染みの職人さんたちに無理言っての工事なので、こちらものんびり構えて焦らずにやってます。
何が起こるか分からないのがリノベーション。
こんなゆるい感じも工事を気持ちよく進める秘訣でしょうね。
まぁ、常識的には工期は厳守なんでしょうが・・・ダラダラやっているのとジックリやっているのは大違いですから。
posted by ミヤタカズヒコ | 23:49 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■詳細 その1
ノベーション現場の解体中のドキドキ感、スキですね。

開けてビックリ的なハプニングも楽しめるようなハートの強い設計者、貴重ですよ。
さぁ、我が家の場合は・・・。

素人さんが見ると愕然とするとは思いますが、 まぁ想定内の印象。
心臓の弱い設計者さんなら悲鳴を上げるかもしれませんが・・・。

まぁ基本的に木造の場合、どうにでも修繕は可能です。
大切なことは、必要十分な補強や是正をいかに安いコストで施工していくか・・・。
必要以上のそれはあまり意味がありません。
在来工法の場合、軽くバランス良くしなやかに・・・が鉄則。

まずはすべての土台をヒノキに交換。
基礎に固定されている腐った土台を撤去していきます。
となると柱が浮いてしまうので、支柱を建てて荷重をサポート。


↓こんな感じで基礎にクラックが・・・。
50年前の木造民家。
まぁ、こんなもんです。


外周以外の基礎にはベースがない・・・。
これじゃ基礎も折れるわ・・・。
無筋コンクリートの可能性も大。


こちら↓かなりの衝撃映像。
なんと床下の通気を確保するために基礎の立ち上がりを無理やり破壊しています・・・。
こんな個所が数か所あり。
もう、めちゃくちゃ・・・。
ついでに土台もぐちゃぐちゃ・・・。


でも、これくらいでは挫けません。
新築しか知らない設計者が見たら腰を抜かしそうですが、古家の改修ではこれくらいならよくあること。
現場にはまだまだ笑い声が飛び立っています。

是正策は次回お話しします。
posted by ミヤタカズヒコ | 18:31 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■引き続き解体
体に要した時間、1週間。

車が敷地まで入れないのでガラ(廃材)の搬出が面倒です。
なんだかんだで計10日間。

↓2階天井の撤去で、きれいな小屋組とご対面です。
スタイロ フォーム(断熱材)もしっかり残っていて、ホッとひと安心。
漏水の形跡もなし。
小屋裏になぞの哺乳類のフンや巨大なスズメバチの巣があったりで驚きの連続の1週間でした。

仕上げのイメージは小屋組現しのスケルトン。


↓外観もこんな感じにサッパリ。
古民家に不釣り合いなアルミ製のバルコニーもためらわずに撤去。


1階は築50年、2階部分は築40年。
つまり新築10年後に上階を増築したらしいのです。
増築部分の確認申請の控えもしっかり残っています。

当時、まだローンという支払い形態が一般的でなかったために、用意できる資金の範囲で家を建て、将来資金に余裕ができたら増築する。
戦後から60年代まで、よくある住宅取得形態だったようです。

「増築分の2階は減築して古民家らしく平屋建に戻したら?」
なんて声もありましたが、個人的にはせっかくあるものを減らしてまで風情を追求するほどの懐古主義でもありません。
十分な床面積も魅力的だったし・・・。

■解体後の総評は・・・まぁ想定内。

・布基礎のため床下に湿気がこもり床組を腐敗させた。
・8年間無人で放置されていたことも原因。
・2階の無理な増築が基礎に負担をかけ、部分的な沈下が発生。

■是正策は・・・

・基礎と土台の部分的な補強+交換。
・土が露出している部分に防湿シートと断熱材を敷き、土間コンを打設。
・ジャッキアップしてレベルの再調整+構造用合板で追加補強。

・・・って感じです。
posted by ミヤタカズヒコ | 23:56 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■祝!着工→まずは解体
4月の大安、いよいよ解体です。

急ぐ工事でなければ、やはり吉日を選びたいですよね。

今回、施工を依頼する業者は数年前から付き合いのある横浜の工務店。
腕も対応も気質も、もちろん価格も申し分のなく、理屈よりも気持ちで動いてくれる、いまは数少ない大工集団です。

監督がいたほうが設計者は楽なんですが、常駐させると当然施工費(管理費)は上がります。
今回は予算の関係もあって私が監督も兼用。

まずは腐った畳と床下地を剥がしていきます。
思った以上に床下は腐敗・・・。
ヒノキの柱と土台は白アリの被害や腐敗も全くありませんが、マツを使用した土台の一部が・・・腐ってスカスカです。
2階の床に傾きを感じていたのもこれが原因。
土台が腐って柱が陥没していました・・・。
ジャッキアップして基礎の補強+土台の交換も必要だ・・・。


↓天井も剥がします。
哺乳類の生活痕が・・・。
しかし小屋組は50年前の木造民家としてはしっかりしています。
(土台以外は・・・)


↓風情のある食器棚も少々残念ですが撤去。
(アイランドキッチンにするため)


↓懐かしい感じのドラマに出てきそうな「キッチン」、というよりは「台所」。
木造在来工法の住宅は開口部が多くて開放的です。
ぜーんぶ撤去。


随分すっきり、軽くなりました。
次は2階のダイエット。

解体はまだまだ続く・・・。
posted by ミヤタカズヒコ | 23:46 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■新築 vs 中古
築か?中古?

そこに迷いはありませんでした。

「中古」という言い方がよくないですねぇ。

設計屋のくせにあまり新しいものにグッとこない。
新譜、新築、新車等々。
まったく興味なし。

もちろん新築案件の設計依頼があれば、喜んで請けさせてもらいます。
プロですから、そこにも自信ありです。

ただし、自分のためのものと考えた場合、断然古いものに魅力を感じます。
昔から存在し、当時と変わらず輝いているもの。
いわゆるロングライフデザイン。

もしくは時間と共にくすぶってしまったものを、もう一度輝かせたい。
そんな想いです。


外も中も、壁も天井もピカピカ真っ白の家は嫌い。
今の日本人は色使いが下手。
きっと色を付けてしまうのがこわいんでしょうね。
自分の感性に自信がない。

私の設計は素材感や色のコントラストを重要視します。
ちょっとした汚れが気になるような白い家よりは、汚れや傷も「味」だと思えるような家。
素材・素質のわかる薄化粧の家。

そんな家にしようと思います。
posted by ミヤタカズヒコ | 17:11 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |