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設計屋が古都鎌倉に古民家を購入。
敢行されるリノベーション(古家再生)の顛末はいかに?
果たして「餅は餅屋」と言い切れるか・・・?

家:http://m-atelier.jp/
別:http://m-atelier.jugem.jp/
■耐震補強のはなし
回の東日本大震災に思うこと。

あれほどの大震災ともなると話は別ですが、やはり必要です。

耐震補強・・・

特に新建築基準法(1981年(昭和56年)6月1日施行)以前の建築物、つまり築30年以上が経過している建物は要注意。

いわゆる古民家、古屋といわれるような建物は、とても風情があって魅力的です。
個人的にも大スキですし、我が家も築50年の古屋。
しかし「カッコいい」だけでは生活はできません。

実際、築40年以上の建物を解体してみるとほとんどの場合、筋違いがない。
つまり耐震壁がない・・・。
これでは耐荷重はあっても、横揺れには耐えられません。
さらに基礎に鉄筋が入っていない無筋コンクリートのケースも多々あります。
基礎にベースがないこともめずらしくはありません・・・。

では耐震工事の費用は?
と言われても、「坪いくら」と簡単には話せません。
ケースバイケース。
工事費100万円で済むこともあれば、500万円程度必要な場合もあります。(仕上げ別途)
まずは設計屋に相談して現地調査を依頼することをおススメします。
これから古屋付土地を購入してリノベーションを検討されているようであれば、契約書に押印する前に是非。

ちなみに私の場合、簡易耐震診断なら3万円で請負っています。

これは耐震性を保証するモノではありませんが、基礎の補強や耐震壁の新設、屋根の軽量化等費用も含めて客観的なアドバイスはできると思います。


こちら↓は現在進行中の耐震補強+リノベーション工事の様子。
下地からやり直しです。


新設された耐震壁も含めてすべての外壁にグラスウールを充填して、断熱性もアップさせます。
カッコいいだけではありません。
強くて快適な家にお色直し。
posted by ミヤタカズヒコ | 00:55 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■小庇ノチカラ
庇(コビサシ)、あるいは霧除け(キリヨケ)とも言います。

窓の上部にちょんと付いている小さな庇(ヒサシ)のこと。

これって日本の風土には欠かせないパーツだって知ってました?
つまり、雨の降る日は雨や汚れから開口部を守り、南中高度の高い夏(約60°)には直射日光を遮り、でも高度の低い冬(約30°)の光は室内まで通す・・・。


ね?

日本の家には欠かせないのです。
カッコ悪いとか、古臭いなんて言わずに、絶対的に設けたほうがいいエレメントのひとつです。
要はカッコよくデザインして設えればいいんです。

是非オススメ。


本日は一級建築士らしい日記でした。

礼。
posted by ミヤタカズヒコ | 01:15 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■外観〜
日は外観写真。

敷地境界線に沿ってぐるーっとコンクリートブロックを積み上げる・・・。
そしてブロックの切れ目にアルミの門扉・・・。
「アルミは錆びなくてモダンでイイですよ」
って、もうそんなのやめませんか?

ブロックを積んでも本気の悪漢ならヒョイッと飛び越えてくるだろうし、あまり意味はないと思うのです。

「ここからうちだから絶対に入らないでね!」
って気持ちの表れでしょうけど、もう少し他に方法はないんでしょうか?

その答えがこれ↓。


現実の敷地境界線は塀を設けずオープンに。
でも感覚的な境界線を「1枚の真っ白な漆喰壁を新設」することで主張します。
そこに古屋の名残を印象付ける和風な設えの玄関をポツンと配置。


既存の良さは残したい。
だから玄関側の漆喰壁以外、基本的には傷んだ部分の表装替えのみ。
とは言っても南側は相当なダメージだったので、外壁も基礎も屋根も一新です。


直射日光が当たりにくく風通しのいい東側、北側のダメージはそれほどでもなかったので、外壁はツヤありの油性塗料でお色直し。
油性塗料の防汚性+撥水性にも期待しています。



posted by ミヤタカズヒコ | 01:14 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■写真 その3
日は、リビングとキッチンをご紹介。

いわゆる「古民家再生」に情熱を燃やす人には、
「なにこれ?古民家の味が残ってないじゃない」
なんて言われそうですが、今回はそういうことではありません。

お気に入りの家に、お気に入りの家具。
それらを上手く調和させるにはどうしたらいいか・・・?

私なりの答えがこれ↓。


和と洋、新と旧など、様々なミクスチャー。
それらがどう化けていくか・・・。
感じ方は人それぞれですが、これはひとつの提案です。

いかがでしょうか?


南の庭に向かって配置されたオープンキッチンは北側にも窓があるために、風通しが抜群です。
「見せる収納」を意図して、お気に入りのツールたちを配置。
天井にはホームセンターで購入したワイヤーメッシュが吊られています。
380円なり。


今までの家では置ききれなかった、お気に入りの家具たち。
壁も天井も白で統一されると、まったく違った印象になると思います。
色調を抑えた空間は、緊張感のない落ち着いた雰囲気に。


ダイニングの天井はスケルトンにすることで、3mの天井高さを確保。
コンクリートブロックの壁面には将来、薪ストーブを置きたいなと計画中。


ダイニングはテーブルセットがまだ揃っていません・・・。
もう1年以上探しているんですが・・・。
ホントにほしいモノでなければ買わない・・・。
そろそろそんなこだわりを持ってもいい年齢です。

「まぁ、とりあえずこれでいいかぁ」
・・・なんていう感覚でマンションなんか買っちゃダメですよ。

ホントに。
posted by ミヤタカズヒコ | 14:05 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■写真 その2
日は「ザ・古民家」らしい設え(しつらえ)をご紹介。

まずは縁側。
以前の風情とほとんど変わっていないと思います。
ただし防湿と補強のため、床下にはコンクリートを打設して、グラスウールを敷き込んでいます。
床も既存のヒノキ材は撤去して、全面杉板張りに。
写真ではわかりにくいと思いますが、靴脱ぎ石は既存の塀を解体したモノをクリーニングして転用。


障子は既存品をクリーニング後、障子紙をワーロン紙に張り替え。
スポットライトの新設で夜景もなかなかのもんです。


ラワンの天井は今後時間を見つけて新たに設えてあげようと思います。
小竹やすだれを貼ってもいいかも。
網代貼りにしたら高いし・・・。


客間はほとんど既存をクリーニングしただけです。
といっても沈下の是正が大変でしたが・・・。
壁は既存を補修して新規珪藻土塗り。
座布団は京都「一疋屋」で購入。
半分を藍染し、その後柿渋で染め上げたモノ。
ひとめぼれ・・・。


ふすまは既存の建具に和紙を貼り込みました。
お気に入りの柄をパッチワーク貼り。
東京「ながはる」にて発注。


次回はリビングとキッチンをご紹介。
posted by ミヤタカズヒコ | 13:17 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■写真 その1
日は竣工写真 その1。

玄関と洗面所などをご紹介。
こんなところまで見せていいんですかね?
まぁ、我が家ですから。

通常はクライアントの意向に沿ってデザインワークを進めていくのですが、今回はクライアント不在。

やりたい放題やらせてもらいました。

まぁ、我ながらいい感じだと思います。

自画自賛。

まずは玄関から。
床は洗い出し仕上げ、壁はわらを練り込んだ珪藻土。
天井は既存を残しました。
土間に置いてある靴脱ぎ石は、解体した大谷石の塀をクリーニングして設置。

「いいものは残す」

それをエコとか言わないで下さいよ。
当たり前のことです。

照明器具は祖父からの遺品。
下足入れは古道具屋で購入した食器入れを転用。
モールガラスは貴重です。


壁のタペストリーは京都「MIZRA」オリジナルの限定品。
アンティーク着物生地が赤耳付のデニムにキルティングされています。


洗面所は少々異空間。
正面壁はモルタル左官の上にウレタン塗装。
塗装の壁は茶と橙に塗り分けです。
天井にはトップライトを設置。
水栓はドイツの「グローエ」、洗面器はスウェーデンの「IKEA」(15800円!)。
台下収納には、既存床の間の飾り窓を転用。
便器はご存知「TOTOネオレスト




あ、内覧したい方、もしも希望がありましたら、いつでも案内します。
「写真より実物のほうがいいですね」なんて・・・。
ほめられると伸びるタイプなんで、ドンドンほめてください。
posted by ミヤタカズヒコ | 02:41 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■とうとう・・・
うとう・・・竣工(涙)。

リノベーションの場合、解体してみないとわからない部分が多々あります。
築4〜50年の木造住宅の場合、「開けてビックリ」ということもよくある話。
その辺はある程度準備や覚悟が必要です。

特に「中古住宅を購入してリノベーション」という場合は契約して引き渡しが終わって、登記上の所有権の移転が完了するまでは、基本的には建物に手を付けられないのでなおさら。

となると予算も工期もかなり流動的。
うちの場合、ある程度は想定していましたが、思った以上に建物本体の歪みがあり、基礎の補強やレベル(沈下)の是正に時間を要してしまいました。

ざっと延長3週間。

当然工務店も次の仕事が待っているので、どうしても最後はドタバタに・・・。
時間とお金の話はどうしても人をピリピリさせてしまいます。
そこを上手くコントロールするのも私の仕事なんですが・・・。
でも今回は職人みんなのおかげで上手くまとまったと思います。

感謝!


西側正面はこんな↓感じ。
外構は別途工事。
つまりこれから私がコツコツいじっていきます。
植栽は知り合いの植木屋さん(ホントは花屋さん)に発注予定。


Beforeはこんな↓感じ。
写真ではわかりにくいですが、なんせ8年間無人だった築50年の木造住宅です。
そうとう傷んでいました・・・。


南側外観はこんな↓感じ。
基本ラインは変わっていませんが、耐震補強+沈下の是正と外装の一新。
2階の物干し竿もステキでしょ?
ホームセンターで買ってきた300円の青竹を大工さんに無理言って付けてもらいました。


Beforeはこちら↓。
写真だとそれほど違いはない?
であれば、大成功。
既存の風情は壊したくなかったので・・・。


オープンハウスの予定はこちら。

posted by ミヤタカズヒコ | 23:27 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■設備について
が家の設備概要を・・・。

■周辺地域には都市ガスが普及していません。
まだまだ鎌倉にはそんな地域が多いようです。

じゃぁ、どうする?

で、調べてみるとプロパン使用に比べると、エコキュートを併設したオール電化にしたほうが、月々のランニングコストは断然お得だとわかりました。
もちろんイニシャルコストはかかりますが、リノベーションに併せた設置であれば「いまならなんとか」って感じ。

■電話やインターネットは光ケーブルを引き込み「フレッツ光ネクスト ハイスピードタイプ」を200Mbpsで契約。
TV視聴も光ケーブル経由の「フレッツテレビ」です。

山に囲まれた鎌倉はまだまだテレビ難視聴地域。
ほとんどの家庭ではケーブルテレビ会社と契約して毎月数千円の視聴料を払いテレビを視聴しているようです。
これも費用対効果を考えればやはり「光」。
「フレッツテレビ」なら月々+500円程度。
CSを観ないなら同軸ケーブルも5分配までならブースターは不要とのこと。

■ネットワーク環境は・・・事務所にルーターと8ポート1000BASE-T対応のスイッチングHAB、レーザープリンターを設置。
TVのための同軸ケーブルと、PCのためのLANケーブルは各部屋各ポイントに配線されています。
ということは、どこにいてもTVを視聴し、ネットを利用でき、プリントアウトもできるわけ。

■空調は大空間のリビングのみ200V3馬力のラウンドフロー天井カセットを、それ以外の各部屋は汎用品のルームエアコンを設置。
高気密の室内でなければ床暖房はあまり役に立ちません。

めざすは「ハイパーインテリジェント古屋」。
どうですか?ステキでしょ?

■あ、それと敷地内には井戸があります。
売主さんの情報では「以前はずっと使用していたよ」と。
なんせ10年以上も前の話なので、不安はありつつも井戸用ポンプを購入。
で、配管+配線後にスイッチON!
めちゃめちゃ冷たくて透き通った水がバシャバシャ出てきました。
水質検査はまだですが、庭の水撒きやトイレと洗濯には十分に使えそうです。
これなら配管のための数万円の追加出費も惜しくありません。

■窓廻りは・・・。
二重サッシ?ペアガラス?
そんなもんありません。
50年前の古建具のまま・・・。
冬は寒いかなぁ・・・。
床・壁・天井にグラスウールは十分に充填しましたが・・・少々不安。
おかげで携帯の感度が非常に悪くなてしまいました・・・。
グラスウールと携帯の電波は関係があるらしいのです、要注意。

■防犯設備については・・・もちろん内緒。
posted by ミヤタカズヒコ | 11:00 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■外壁張り替えの準備
んでいる外壁(特に南と西面)は交換します。

既存の杉板を剥がしたらこんな↓感じ。
丸裸・・・。
筋違いが適宜入っているのがわかります。
ほっと一安心。

2階についてはこれ以上の耐震補強は不要と判断。
上階は少しでも軽いほうが耐震には有効です。
z
 015.JPG

写真のように既存間柱のすき間にグラスウールを充填。
今年の梅雨は雨が少ないので助かってます。
z 018.JPG

その後は、透湿防水シートを貼って胴縁+杉板張り。


断熱材の充填が終わり、透湿防水シートが張られた状態。


既存の2階フローリングは無垢板を直貼りしているため、しっかりしていました。
というわけで、その上からグラスウールを敷き込んで、レベル調整も含めて下地処理していきます。
z 017.JPG

・なんでもかんでも壊さない。
・使えるものはもちろん使う。

このあたりがリノベーションのツボ・・・。

posted by ミヤタカズヒコ | 23:56 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |
■現場のトイレ
事現場のトイレ、といえば仮設トイレをレンタルするのが通常です。

いわゆるボットン便所。

まぁ、あまり気持ちのいいものではないですよね?
それに数万円の費用がかかり、それは当然工事費に上乗せされ、施主が負担することに・・・。

でも私がいつも施工を依頼している工務店はそんなことしません。

既存便器撤去の直後・・・。
棟梁の「おーぃ、便所作るぞー」の掛け声で、職人さんたちがあっという間に不要な建具や廃材を駆使して30分くらいでこんな↓にリッパな仮設便所が裏庭にできました。

経費を掛けないために多少の労力は惜しまない・・・。
憎い心意気の職人さんたちが大スキです。

そんな設計屋に私もなりたい・・・。
まだまだ修行中です。


緑に囲まれた手作り仮設トイレ。
「このまま残そうかなぁ」なんて、みんなで笑った1日でした。


もちろん下水道に接続された水洗トイレで、照明・換気用窓・トイレットペーパー・タオルまで完備。

posted by ミヤタカズヒコ | 15:02 | ■ケンチク | comments(0) | trackbacks(0) |