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設計屋が古都鎌倉に古民家を購入。
敢行されるリノベーション(古家再生)の顛末はいかに?
果たして「餅は餅屋」と言い切れるか・・・?

家:http://m-atelier.jp/
別:http://m-atelier.jugem.jp/
■お金のはなし
のブログもそろそろ終盤。

で、いちばん気になるお金の話を少々。
(以下、2010年10月現在の話です・・・)

古屋のリノベーションの場合、規模や耐震補強の規模にもよりますが、基本的には800万円〜1600万円くらいの工事費になると思います。

上記の場合の工事範囲と仕様は・・・

・好みに応じて内装の一新
(床は無垢板のフローリング、壁は漆喰や塗装にすることが多いです)

・適宜耐震補強
(築25年と50年ではこれの占める割合がかなり違ってきます)

・外装は老朽化の著しい部分のみ一新
(陽のあたる南面と西面の老朽化が顕著です。2階建の場合は足場も必要)

・外部建具の交換
(ここはあまり手を付けないことをおススメしています)

・屋根の葺き替え
(それなりの予算が必要です)

・水廻りの一新
(予算次第でグレードもかなり違ってきます)

・行政が関係してくる増減築や形状変更は、いわゆる「リノベーション」の域を超えているので、ここでは別枠

・・・という感じです。

当然、上記の工事範囲も仕様も予算に応じて大きく変わってきます。
単価でいえば、35万円/坪〜45万円/坪くらい。

設計+現場監理料はというと、ウチの場合100万円〜200万円(除税+交通費)くらいで前後します。
800万円の工事でも100万円の設計料はいただきます。
「工事費の10%が相場じゃないの?」と思われるでしょうが、「工事費をいかに下げるか」というところがなかなかの問題で、安くおさめる設計+工事のほうが大変なわけ。
逆に予算がある程度確保されていると、設計もまとめやすいし、工事もスムーズに進められます。

「設計+現場監理料100万円」と聞くと「高っ!」って思います?
でも「5〜6ヶ月間の仕事の報酬としての100万円」と考えてもらえれば、決して高くはないと思いますよ。
100万円以上の仕事をしている自信もあるし、「もう少し安くならない?」と値切られたこともありません。
「意外と安いですね」なんて言われることは時々あるけど・・・。
まぁ、あまり「ビジネス」という意識はないんですがね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「リノベーション大作戦」を成功させるためのアドバイスとしては・・・
「あれもやりたい!これもやりたい!」
と、やりたいことを足算していくと、どうしても見積書の項目は増えていきます。
「予算は900万円だけど、その中でどんなことができますか?」
そんな問いかけからスタートすることが作戦成功の秘訣かと。

ただしそこには信頼できる設計屋の存在が大前提。
財布の中身まで見せられる人か否か・・・
そのへんが判断基準かと。
「ホントにこの人でいいの?」
って腹の探り合いなんかしたくないですよね。

かと言って「3社でコンペ」なんていうのもキライです。
なんだか自分を試されているようで。
「キレイな平面図と簡単な見積書」よりも、もっと深い人間的な部分で判断してほしいものです。


今年の2月、この家を初めて見た時はこんな感じでした。
床も土台も腐っていて、柱も梁も傾いて・・・


で、契約して所有権変更登記も済ませ、5月に解体が始まるとこうなって・・・


7月には補強と下地が完成して・・・


で、8月の引越後にはこうなった・・・


これら、同じアングルの写真です。
日本の古屋も捨てたもんじゃないですね。

上段の状態で下段がイメージできないと、設計屋にはなれません。
決して行き当たりばったりで考えているわけではないので。
いわゆる各種デザイナーってそんな職業です。
(デザイナーっていう軽い言葉はキライですが・・・)
 
posted by ミヤタカズヒコ | 16:16 | ■ツブヤキ | comments(0) | trackbacks(0) |
■時間のはなし
日はリノベーションにかかる時間(工期)のはなし。

クライアントへの最初の説明で、
「え?工期はそんなに必要なの?」
とよく言われます。

そうなんです。
意外と時間は必要なのです。

でも順を追って説明すると、
「なるほど、納得」
とよく言われます。

簡単に説明すると・・・

・基本設計→0.5ヶ月
 まずは平面プランを確定させつつ、ザックリのベクトル(イメージ)を共有します。

・実施設計→2.0ヶ月
 壁の仕上げからコンセントの位置まで、あらゆることを図面化。
 図面を書くだけなら簡単ですが、打合せを重ね、すべての品番を決定させ、必要であればショールームに行ったりで、これでもかなりタイトなスケジュールです。

・見積調整→0.5ヶ月
 図面を見ながらすべての項目を積算していき、最終的に予算に合う仕様にまとめます。
 予算優先の場合、あきらめなければならない工事項目が発生する可能性もあり。

・既存解体→0.5ヶ月
 モノにもよりますが、考えながら壊すので案外時間は必要です。

・工事→2.0ヶ月〜2.5ヶ月
 ようやく着工です。
 で、最後にクリーニングして引き渡し。

合計すると5.5ヶ月〜6.0ヶ月。
これでも最短です。
途中で思わぬ問題(プランがなかなか確定しなかったり、躯体のダメージがひどかったり・・・)が発生すればさらに延長。
夏に始めても終わりは冬。

中には「もっと早くできますよ、3ヶ月くらいかな?」
なんて言う業者もいますが、そんな業者は要注意です。
当然工期が短縮できれば利益も増えるわけで、利益追求型の業者としては早く終わらせたいわけ。
となれば、いちいち説明や相談なんかしないし、どうしても図面もおろそかに・・・。
仕上げの選択も「これとこれ、どっちがいいですか?」なんて感じかと。

とにかく定価や現物が最初にないのがこの業界。
工期や費用だけで業者を選ぶと、あとでとんでもないことになりますよ。


5月(解体中)にこんな感じだった現場が・・・


8月にはこうなりました・・・。
ウチの場合、基礎沈下の是正に時間がかかり、最終的には3ヶ月強の工期。


同じアングルの写真です。
スゴイでしょ?
これを見れば、そう簡単には終わらない仕事だってわかってもらえるはず。

posted by ミヤタカズヒコ | 19:09 | ■ツブヤキ | comments(0) | trackbacks(0) |
■工事のはなし
宅のリノベーションの場合、「予算は十分」なんてことはまずありません。

みなさんギリギリのところで、「いかに中身を充実させるか」を考えます。

・・・では、どうしても見積金額が予算に合わない場合、どうする?

なんといっても工事項目(職種)を減らすこと。
大工、建具、板金、左官、塗装、家具、クロス、タイル、石、コンクリート等々、みんな違う職種(職人)です。
これを少しでも減らすか、まとめるかできれば少なからず総工費に影響してきます。
仕上げのグレードを落としてもそれほど大きく金額は変わりません。

次の手段は造作家具を減らすこと。
家具屋は単価が高いです。
オープンな造作棚か、お気に入りの置き家具で対処できれば工事費はかなり安くなります。

それでも予算に合わない場合は、工事範囲を減らすこと。
「2階は将来工事にして今回は1階に集中」とか
「屋根はまだいいかっ」って感じで。
「広く薄くの工事」はお勧めしません。
完成してもガッカリされては、こちらとしてもツライので。

それと大事なことをひとつ。
施工業者が変わっても、設計屋がしっかりしていれば仕上がりはそれほど大きくは変わりません。
しかし設計屋が変わると、「できるできないの話」から、考え方や間取り、細かい仕様まで、まったく変わります。
まぁ、当たり前ですよね。

是非色々な設計屋とヒアリングしてベクトル(感性と想い)のあった人を探してください。
友達みたいな関係になれることが理想ですね。
最初のここ(設計屋選定)がリノベーションで一番大事なところかも。


今年の2月、最初の内見の時はこんな感じの廃虚でした・・・。
「土足のまま上がってください」
「あ、畳の上は歩かないで!床が腐ってますから」
・・・と言われながらの内見。


それが8月にはこんな感じになりました。


同じアングルの写真です。

これがリノベーションの醍醐味。
工事中、クライアントのキラキラした目を観るのも楽しいですねぇ。
取り壊して新築するよりも世のため人のため、地球のためになっていますよね、きっと。
posted by ミヤタカズヒコ | 01:07 | ■ツブヤキ | comments(0) | trackbacks(0) |
■「せんせー!」
計屋である私、現場では職人から「せんせー」と呼ばれています。

でも「せんせー」とは「大工さん」とか「左官屋さん」と同義語で、私のことをホントに「先生」だと思っている節はまったくなし。
もしくは「あだ名」。

職人たちのほとんどは私より年上。
あるいは親父ほどの年齢の熟練もいます。
であれば私なんぞが「先生」として何かを教えるよりも、圧倒的にに教えられることのほうが多いわけです。

指示・提案するのは私ですが、教えてくれるのは職人。
つまりホントは上でも下でもなく、対等な立場のお付き合い。
あるいは「先生」ではなく「監督」。

「ダメだよ、せんせー」
「違うよ、せんせー」
なんて言われることも多々ある頼りない「先生」ですが、まぁ、職人たちとは上手くやっています。

人対人の工事現場。
日頃の信頼関係があればこそ、「せんせー」からの無理難題なお願いにもみんな汗を流して頑張ってくれているわけです。
posted by ミヤタカズヒコ | 12:20 | ■ツブヤキ | comments(0) | trackbacks(0) |
■オープンハウスに思う
日、我が家でオープンハウスを開催しました。

暑い中、わざわざ足を運んで下さった皆さま、本当にありがとうございました。
お世話になっている方や初対面の方に交えて懐かしい顔も見ることができ、とても充実した1日でした。
祝いのお届けモノもたくさんいただきました。

招待されることはあっても自分がホストになったのは初めて。
「誰も来なかったらどうしよう」
なんて不安もあっという間に吹き飛ぶ大盛況。

多すぎず、寂しすぎずのちょうどいい感じの人数でした。
13組25名くらいの参加者かと。

こちらでは個人情報の絡みもあるので当日の写真はUPしませんが、今後につながるステキな出会いがたくさんありました。

ご足労いただいた皆さま、我が家はショールーム的な意味合いもありますので、もちろんブログアップやサイトリンクもフリーです。

またご自分で撮影された写真であれば遠慮なくご使用ください。


設計の仕事ってホントに人脈なんですよねぇ。
個人的には広告宣伝や営業はあまり意味がないと思っています。
人対人の腹を割ったお付き合い・・・。
色々なバリエーションがあるとは思いますが、自邸をお探しの方々、是非服装や食事の趣味、財布の中身まで見せられる信頼できる設計屋を探してください。

まずは参加者皆さんに感謝!
posted by ミヤタカズヒコ | 19:47 | ■ツブヤキ | comments(0) | trackbacks(0) |
■嫁入り
回は特殊ですが、竣工間際にいつも思うのは、娘を嫁に出す父親のような気持ち。

「自分の家」みたいなつもりで作ってきた家を、クライアントに引き渡す。
ちょっと切ないですね。

「大切に使ってね・・・」いつも心からそう思います。

私の場合、「クライアント」とは言ってもほとんどの案件で「友達」のような関係で仕事を進めていきます。
逆に言えば単純にモノを売る商売ではないので、気の合わない人との仕事は上手くいきません。
どうせやるなら、楽しく仕事をしたいから。
って、あまり「仕事」という感覚もないんですが・・・。

そして引き渡し完了後も「友達」の関係は続きます。
「工事が終わったらさようなら」では寂しすぎるし・・・。
多くのクライアントは「工事の完了」が「家の完成」とは思っていない人種なので、少しづつDIYで変わっていく我が娘を見るのも楽しいもの。

今回の「祭り」はこれで終演ですが、来月からは他の現場が着工します。
そちらの報告は個人情報も絡んでくるのでブログにアップできるかどうか、まだ未定。

あ、でもこちらのブログはもう少々続けます。
これからは(も?)我が家の自慢話が多いかと・・・。

覚悟してご訪問ください。

posted by ミヤタカズヒコ | 21:53 | ■ツブヤキ | comments(0) | trackbacks(0) |
■オープンハウスのお知らせ
よいよ竣工です。

普通は竣工=引き渡し、その後引越しなんですが、今回は・・・。
もうとっくに引っ越しています。
でも今も私が仕事している横で大工の丸ノコが唸りをあげています。

ウィーン ガガガガッ

まぁ、それはさて置き・・・。

オープンハウスを開催します。
日時は少々先の8月29日(日)13:00〜19:00くらい。

個人的な印象では、建築業界のオープンハウスとは、施主への引き渡し前に1日の余裕をいただき、同業他社や友人知人に自分の仕事をお披露目する、って感じです。

でもそれって家具もないし、だから生活感もないし、個人的には味気なく思うのです。
で、月末頃なら引越しの荷解きも落ち着いた頃で、少しは生活感も出ている頃かなと。
それに家の印象は家具で決まると思うのです。
家具や備品が揃っていない「家」は、まだ「家」ではなく「建築」なだけ。
是非、「私の家」を見てやってください。

友人知人はもちろん、鎌倉や古民家再生、古家のリノベーションに興味のある方、下記アドレスにメールをください。
海水浴客も少なくなった頃、鎌倉散策のついでに立ち寄ってみてはいかがですか?

info@m-atelier.jp

ブログで進捗を公開していた以上、私の知らない方でももちろん参加OKです。
メールをいただいた方には案内を返信します。
友人や家族、恋人連れで遊びに来てください。
フラッと来て、フラッと帰っていただいてももちろんOK。

あ、たいしたおもてなしはしません、悪しからず。
posted by ミヤタカズヒコ | 02:20 | ■ツブヤキ | comments(0) | trackbacks(0) |
■社長がやって来た
務店の社長が現場にやって来た・・・。

社長といっても社長室でふんぞり返っている人ではなく、汚れた作業服を着た立派な大工。
自らもトンカチ片手にもちろん作業します。
ずっと以前からの付き合いで気心の知れた仲。

しかし、現場に登場した途端に表情が曇っている。
多分、安く請けたこの工事をちょっぴり後悔しているのかも・・・。
まだまだ引き渡しまでには時間がかかりそうだし・・・。

でも請負金額は約束だからね、社長。
まぁ、いい仕事をすれば、結果は後から付いてくるから、大丈夫。

私は営業なんてしたことないです。
友人や以前のクライアントからの紹介が5割。
HPからのコンタクトは2割。
あとの3割は下請け仕事。

個人事業主もつらいぜ。
気楽で楽しいことばっかじゃないんです・・・。

ね、社長。


posted by ミヤタカズヒコ | 00:16 | ■ツブヤキ | comments(0) | trackbacks(0) |
■いやいや・・・
やいや、参りました。

30日にNTTに光ケーブルを引き抜かれ、31日に仮住まいを追い出され、3日ようやく新居(といっても工事現場・・・)に、光ケーブルを引き込めました。

で4日、ようやくルーターの設定が完了。

晴れてブログの更新。

カチカチ。

クライアントの皆様、ご心配おかけしました?
ネットはなくとも作業はしておりました、ご安心を。

現場もなんとか格好がついてきました。
こんな↓感じ。
今日もチラ見せ。

■ダイニング


■玄関


■リビング


■キッチン


今の私の住環境?
昼はキッチンカウンターでPCに向かいつつ職人に指示出し、夜はキッチンの床に寝袋広げて寝ています。
だってキッチンが一番散らかっていないから・・・、木くずやビスが。
posted by ミヤタカズヒコ | 23:54 | ■ツブヤキ | comments(0) | trackbacks(0) |
■おいおい・・・
いおい・・・おいっ。

約束の期日までに工事が終わらないっ。
いつもならキッチリ納めてくる工務店なのに・・・。

ついに今朝、2t車2台で預けていたアトリエの荷物が来ちゃったよっ。
どうしましょ?


まぁ、最終期日は30日とは言ってありますが・・・。
でも、外装は8月までかかるだろうなぁ・・・。
まぁいいかぁ・・・。

月末で仮住まいの家も追い出されるんですが・・・。

もちろん職人たちは一生懸命やってます。
のんびりやればそれだけ経費もかさむ訳だし、自分たちの首を絞めるだけ。
ここはひとつ、職人と設計屋のこだわりと、「自分の家」という緊張感のなさが原因ということにしておきます。

ブログをご覧のクライアントのみなさま。
今回のケースは特殊です・・・たぶん。
他人様の家(ビジネス)であればこちらもビシビシいきますんでご安心を。
posted by ミヤタカズヒコ | 21:55 | ■ツブヤキ | comments(0) | trackbacks(0) |